嫁入り前に母からよく教わった和食の作り方の数々とは?

24歳の時、私は婚約・結婚いたしました。でも嫁入り前の半年間だけ母が自分の為にもこれから旦那になる人の為にも料理のレパートリーには和食が一番、体にも栄養取り分には抜群だと聞かされてきました。

何故母がそうまでして和食に拘るんでしょうか?やはり戦中を生き延びてきた人間だっただけに栄養のあるものを十分食べられなかった経験があるので和食に強く拘るのでしょうか?母が戦中の時は何でもいいから生き延びるために何でも食べたと聞かされてます。さつまいも、馬の食べる草、米のおも湯、野菜なら色々漬物にしてみたり、あと食材を保管するためにつぼの中に糠味噌できゅうりとか、魚の干物類など入れてたそうです。糠味噌は臭いけど、食べ物を1年間そのまま味を変えずに保管できる栄養素?が混ざってたとも聞いております。

ですから食べ物に対してはお粗末にしないのです。大切にする主義だということがこのとき初めて分かりました。

私が生まれてからは食べ物の種類も段々変わってきました。外食産業だったら昔から存続してる「マクドナルド」。そしてファミリーレストラン。お寿司屋。でも私が子供時代にはまだ回転ずしの店は1件もありませんでした。

では私が母から嫁入り前によく教えてもらった料理をご紹介します。

① いものにころがし→日本の代表的な和食の1つと言えます。
② ブリの照り焼き→醤油と砂糖の甘味が増して美味しいです。
③ ふろふき大根→米少々混ぜると大根独特の苦みが取れて食べやすくなります。
④ 金平ごぼう→ごま油がよくしみて、美味しさが増します。
⑤ なすの味噌焼き→他界した父が大好きで晩酌によく食べてました。
以上5点が母からよく教えてくれた和食の数々です。他にもありましたけど、代表的なのがこの5点です。

和食の作り方の共通点は味の加減の仕方が簡単なようで案外難しいです。醤油を使うと薄めは濃くするだけで済みますが、辛いともう何ともなりません。焦がしたり、苦くなったりして食べられたものじゃないです。でも両親は失敗作でも我慢して?食べてました。私が挑戦したての頃の和食ですが。ちなみにその献立は②のブリの照り焼きでした。肝心の魚のブリも新鮮味だったのに、醤油でから過ぎ、煮込み過ぎて黒く焦がしてしましました。(笑)

その他だと揚げ物の1つとして、トンカツでしたね。トンカツは誰でも食べる揚げ物です。美味しいですからね!母はよく天ぷらとトンカツを作ってました。

トンカツには柔らかめの豚肉がいいと母は言ってました。スーパーでよく目で確かめ、どれが本当に柔らかそうか見定めてたのです。でもそれって難しいのでは?と私は思ってました。だって売り場コーナーに並んでるトンカツ用の豚肉のどれが柔らかいなんて私には全然分かりませんでしたから。

でも母は専業主婦ベテランでちゃんと豚肉の柔らかいものの見定めは出来たんです!不思議です。決まり文句は「どう?このトンカツ柔らかいでしょう?スーパーで特売だったし、これが柔らかいとピンときた!」なんて自慢げに話してました。母はカンの鋭い所があったんですね。凄いです!

母の作るカツどんは本当に美味しい母独自の味がしました。卵とネギ、玉ねぎ、タップリ!食べ応えのある母流カツどんです。

母の教えを受け継いで今では私はトンカツをよく作ります。別に母のようにスーパーでどの豚肉が柔らかそうか?なんて見分けはしませんが、先日久しぶりに母がトンカツを食べたがってたので私が卵、パン粉、小麦粉付けて暫らく置いてから夕飯に揚げました。夕飯時に母が「あんたも選び方上手くなって美味しいわ。」と誉めてくれました。

父が元気だったら喜んでくれたのに。残念です。